運営堂ブログ

「できる100の新法則 Google Search Console これからのSEOを変える基本と実践 」を読んだ。

Googleサーチコンソール(通称サチコ)の使い方の書籍でWebサイトに何らかの形でかかわる人には必読の書です。

これを読まずにSEOの話はできませんし、この分野のことを知らずにWebサイトを運用することはあり得ませんので、作る人も広告を運用する人も発注する人もすべての人に読んでおいてほしい本です。

※この本はインプレスさんから頂戴いたしました!ありがとうございます。

■SEOとか言って記事を書く前にやることがあるでしょ

コンテンツマーケティングとかSEOとか言って記事をバリバリ書くのもいいですが、書いた記事がGoogleさんにちゃんと伝わらないことには始まりません。そこを知らずに何かやったところで意味がないですよね。テスト範囲を間違えて徹夜で勉強するようなものです。長い目で見れば結果が出ても目先の結果が出ないことは間違いありません。

私のところにもSEOをお願いしますという依頼が来ることがありますが、サイト上で何かをする前にサーチコンソールでやることがたくさんあります。しかも、制作段階で解決しておくべき問題もあるので何とも難しい部分です。SEOって買い物じゃなくてトレーニングとかダイエットに近いので根本の部分から直さないといけません。

他にも言いたいことがありますが書籍とは関係ないので割愛。

■序章と第1章は基本中の基本

サーチコンソールへの登録方法とクロール・インデックスについての説明です。

クロールとインデックスって知らない人が意外と多いです。SEOの基本中の基本なのでここは何度も読んで実践しておいてください。書籍中でも最も分量が割かれているところなのでその重要性が分かります。

Webサイトを作ってもgooglebotにクロールされなければないと同じです。クロールされても正しくインデックスされないと誤った情報が検索結果に出てしまうこともあります。記事を追加する前に現状できちんとインデックスされているのかを把握しておいてください。まずはここから。

1,2,7,8,14,15,17,18,19は読んでおいてください。

■第2章はいわゆるSEOっぽい部分

キーワードを考えて調べていじって・・・というとってもSEOっぽい部分です。

ここで大活躍するのは「検索アナリティクス」で、検索されて表示された回数とクリック率などが分かります。ここに出てこないキーワードの記事を追加する、クリック率の悪いものはdescriptionを変えてみる、などなどやることはたくさんありますがその作業自体はとっても地味です。それに耐えられないとSEOなんてものはできません。また、継続的にチェックしていくものなので根気がない人にも向いてません。

SEOって華やかに見えますがやっていることはそうでもありません。それが分かるのが第2章。

28,34,37,39,45は読んでおいてください。

■第3章は大規模サイト向け

100ページにも満たないようなサイトにはあまり関係ない部分です。CMSを使っていて記事数が多いサイト、商品が大量に登録されているECサイト、などが対象になります。

重複、リッチスニペット、構造化、カノニカルなどちょっと専門的な用語も出てきますので、1,2章をクリアしてから読んでみてください。いきなりここを読んでもわからないことが多いはずです。やっていくことは1,2章以上に地味ですし、細かすぎてクライアントには伝えづらい部分ですが、Googleに余分な情報や不必要な情報を渡さないためにも対応しておきたい部分です。

50~56,58,65,66は読んでおきましょう。

■第4章のモバイルは臨機応変に

ちょっと前に流行ったモバイルフレンドリーについて書かれています。

こちらはガチガチのBtoBでモバイル比率が低い時などは費用対効果を考えて対応してください。機械メーカーさんなどは対応を後回しにしてもいいかもです。とはいってもマニュアルページなどはスマホで見たい時もありますし、リクルートページも対応した方が良いでしょう。

モバイル対応は制作者のリソースを使うこととなりますので可能な限り初期段階から考えておいてください。作ってからは難しいです。また、対応する場合もちょっと先を見た運用を考えておきましょう。

読んでおくのは71,81.それ以外は個別の問題になってくるはず。

■第5章リニューアル前に必ず読むこと!

リニューアルしたらアクセス数が減ってしまった!ということの無いようにここは絶対に読んでおいてください。

ドメイン変更とかCMSが変わってURLが全部変わるとか、日頃は何とも思わないことがSEOにはとっても大きな影響を与えますのからね。また、手動ペナルティについても触れられていますが、これはその時に考えるしかないですね。

読んでおくのは93~100。

■ディレクター、プロデューサーは絶対に読むこと

ブックレビュー:できる100の新法則 Google Search Console -これからのSEOを変える基本と実践- , グラン堂ブログ
で藤田さんもこう書かれています。

読了して一番最初に「これは一人じゃ無理」というか「関わる人みんなが同じ分量で知っておかないと実現できない」と思いました。冒頭コラムに「Search Consoleは検索に関わるすべての人のためのサービス」とありますが、まさにその通りだと。

作ってからSEO屋さんに投げても何ともならんのです。

SEOは企業とWebサイトの力の全てが試される場所です。特定の担当者でどうにかなるものでもありません。

魅力的な製品やサービスを開発し、適切なコンテンツを作成して、人にもgoogleにも分かりやすいサイトにして初めて良い評価がなされます。

順位のために努力するのではなくてユーザーのための努力をしていきましょうね。

以下、目次
序章 Google Search Consoleの基本を知る
第1章 クロールとインデックスの新法則
第2章 キーワード分析と最適化の新法則
第3章 ページやサイトの構造を整える新法則
第4章 モバイルフレンドリーとページ高速化の新法則
第5章 SEO上のトラブル防止と対処の新法則

書籍版

できる100の新法則 Google Search Console これからのSEOを変える基本と実践
村山 佑介 井上 達也 できるシリーズ編集部
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