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MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体を読んだ

田端 信太郎さんの著書ということで買ってみました。

文章も読みやすいので1時間ちょっとぐらいで読める感じです。

■ネットのメディアがなんなのかがわかる

メディアの世界にいたことがないのでどんなものなのかな~って思ってましたがこれで何となくわかったように思います。ネットのメディアって簡単に作ることができそうに見えますが実際はやっぱり大変なんですね。運営者の方は本当に苦労が多いなと・・・。

また、個人のメディアって簡単にできそうな感じがしてしまいますが、いざ何かあった場合の責任となると自分が背負わないといけないのでこれもまた難しい。外野から見ていると華やかな感じもしますがそうでもないんですね。

■ストックとフロー、参加性と権威性、リニアとノンリニア

メディア上でのコンテンツの分類です。ほとんどのものはこれで分類されるということで、詳しい説明を読んでみて納得です。自分のブログもこれに当てはめてみるとおかしなところがありますし方向性も見えてきます。

「メディア」だけにとらわれないで自社サイトなどもこれで考えてみると違ったものが見えるんじゃないかと思います。ここは何度か読んで詳しき覚えておきたいです。

■アンバンドリンクとリワイヤリング

スクラップ&ビルドと同じような意味に感じますが、こちらは全く違うものをうみ出す可能性がありますのでその辺が違いますね。今までセットだったものを分解して別々のものを組み合わせて最適化するといった流れですね。

これはその業界にずっといる人間では難しそうで異業種にいる人や組織に染まってない人などが引き起こすのかな~と。

なんにせよ「こんなの本物の○○ではない。オモチャだ」と思ったら脳味噌が硬直化してきているんですね。

日頃解析に近い本ばかり読んでいたので新鮮な一冊でした。

以下目次。

■メディア世界の「カエル」だからわかったこと
■一般ビジネスパーソンもメディアの知識が必要な時代
・メディアとファイナンスの共通点
・「キャッシュ」から「タレント」と「アテンション」の時代へ
・「アテンション」をつかさどり、タレントをモチベートするメディア
■「メディア」とは何か?
・最古のコミュニケーション・メディアは洞窟壁画
・誰もがメディアになり得る「情報爆発」時代
・メディアの意味を定義する
■そこにメディアが存在する意味――影響力の本質
・米軍が毎日30万部の機関紙を発行する理由
・メディアで報じられる=生きた証が記憶されるということ
・メディアという観察者なしに世界は立ち上がらない
・予言を自己実現する力――「スクープ」と「誤報」の曖昧な境界線
・上場廃止に向かうライブドア社内で見えたこと
・「間違っても直せばいい」の姿勢が自分たちのクビを絞める
■「コンテンツ」の軸でメディアを読み解く
・ストック型とフロー型。性質を知って変幻時代に使いこなそう
・グーグルとウィキペディアの蜜月の関係
・「食べログ」と「ミシュラン」の違いから考える参加性と権威性
・参加性メディアの全体意思は誰に帰属するのか?
・映画監督はなぜ「偉い」と思われるのか?
・主権はユーザー。進展するマイクロ・コンテンツ化
■「メディア野郎」へのブートキャンプ
・メディア編集者は、対象読者の「イタコ」となれ!
・セグメンテーションを超えたキャラ情報が「ペルソナ」
・メディア運営に必要なソロバン計算――PVを軸にしたKPI構造
・「FT」の紙がピンクなのはなぜか?
・尊敬・信頼・畏怖されないメディアはたたき売りされる
■メディアとテクノロジー
・技術が進化しても記者の使命は変わらない…は間違い!
・CD1枚が74分の理由
・メディア消費にも影響を及ぼすアーキテクチャの支配
・出版は「パブリッシュ」の一手段に過ぎない
・馬具メーカーであることをやめたエルメス
■劇的に変わるメディアとメディア・ビジネス
・デジタルが街の形をも変え始めている
・アンバンドリングとリワイヤリング
・「ギャング・オブ・4」には立ち向かわずに利用する
■拡大する個人型メディアの影響力とこれから
・津田大介、ホリエモン……“お布施型”メディアが流行る理由
・雑誌がオーケストラなら、メルマガはロックバンド

MEDIA MAKERS―社会が動く「影響力」の正体
田端信太郎
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