『アナリティクス』カテゴリーの投稿一覧

『マーケティングのKPI 「売れる仕組み」の新評価軸』を読んだ。

Nexalの上島さんの本ということで予約して購入。期待を裏切らない良い本でした!

第1章~4章までは準備というかリードの定義やデータの取り方などの説明で、5章がマーケティングの評価方法、6章がリードマネジメント用語の定義、7章がアカウントベースマーケティング、8章がいわゆるアクセス解析というかWeb解析、9章が事例、10章がこれからのマーケティング組織の在り方、となっています。

まずは第1章~4章をよく読んで現場に落とし込まないと、そこから先を読んでもあまり意味がないというか、知識だけに終わってしまう可能性が大です。なんのためにそれをやっていて、誰がどう管理して、どう活かしていくのかという内容ですので。KPI設定に困ってそこだけ読まないようにしましょうね。

「(マスメディアだから)効果がよく分かりません」では、裏を返せば「私には知識がありません」という言い訳に過ぎない

など随所に上島さんらしい厳しい記述もあるので身が引き締まるというかスイマセン・・・と言いたくなってしまうほど現場感がある内容です(苦笑)。

■第1章~4章:リードの定義やデータの取り方

リードとは何ぞや?情報管理とは何ぞや?自分たち顧客(個客)はどうなの?、などなど根本的な知識を問われる章です。分かっているようで分かっていない部分ですし、できているかどうかすらわからない場合はここから始めないといけません。というか、ここがちゃんと理解されていて実行されている企業って少ないような気もしますが・・・。

BANT情報とかSCOTSMAN情報とかL2RMモデルなど、Webマーケティングの世界ではあまり聞かないモデルもあるのでじっくり読んでおきたい章です。私もここを読むのに最も時間がかかりました。

■第5章:マーケティングの評価方法

計算式、定義、解説、の3つがセットになって説明されていてとっても分かりやすいです!

大学受験の参考書のようですがビジネスの書籍でこういった書き方は珍しいと思うので新鮮でした。

自分が理解するのはもちろん、関係者にも共通言語として覚えてもらうと何かを仕事がスムーズになると思います。社内では同じ定義で用語が違うものがあるはずなので、その際は用語の部分だけ置き換えればいいですし、定義も自社に合わせて用語を変えれば使いやすそうです。

■第6章:リードマネジメント用語の定義

ここも5章と同じ構成で用語、定義、解説となっています。5章と6章がちゃんと理解できていれば、会議でも話も重みが出るというか自分の言葉で話しているのが分かってもらえるはずです。どこかから引っ張ってきたようなカッコいい横文字と思われるのから卒業しましょう。

経験の浅い人たちにも読んでほしい部分です。

■第7章:アカウントベースマーケティング

こちらはサラッとした内容。アメリカとの日本とのマーケティングの成り立ちの違いの説明をするためだからです。何でもかんでもアメリカから直輸入ではダメですよ、ということが書かれています。

■第8章:アクセス解析というかWeb解析

計算式、定義、解説の流れは変わりませんし、Webサイトの解析をしていた人にはおなじみの用語ばかりです。違っているのはその計算方法がWeb以外のリード情報から成っていたり、cookie情報を紐づけるなど細かくなっている点です。

Google アナリティクスのタグだけ貼っている場合はカスタマイズも必要です。くどいようですが第1章~4章を読んでおきましょう。

■第9章:ケーススタディ

Nexalさんの事例なので企業規模が大きめです。また、じっくり腰を据えて数年単位で取り込んでいる事例もありますので、読んですぐ真似て明日には結果が出るなんてものではありません。当たり前ですが。

データがある、現状もわかっているし課題もわかっている、やりたいこともわかっていて手段だけ分からない。そんな場合の事例なので自社がどこまで出てきているかを思い浮かべながら読んでみると良いと思います。

中小規模の企業ではスケールを全体的に縮めれば理解しやすいかと。

■第10章:これからのマーケティング組織の在り方

これからのマーケティング組織は、明確な戦略と運用体制、社内を動かすリーダーシップや地道に実行する継続力が求められる。外部に委託して一件落着という短絡的な発想ではなく、社内で知見を共有し、蓄積できる組織を整えるべきだ。

マーケの部署で外注して・・・というレベルでは到底無理ということですね。

会社の共通認識をここに持って行かないと始まらないので、いきなりはこのレベルではないにしても、ここを意識して組織を作っていかないといけないと思います。忙しいのに何でこんな面倒なことを・・・と思われてもノアの箱舟的に考えて説明して定着させていきたいところです。

まずは経営層からこの意識を、となるでしょうか。


多少なりともマーケティングに関わっている人は読んでおきたい良書です。

マーケティングのKPI 「売れる仕組み」の新評価軸
上島 千鶴
日経BP社
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「Googleアナリティクス活用術 ~売上アップに貢献するBtoBマーケティング~」を読んだ。

こちらの本はBtoBに特化したGoogle アナリティクスの本です。注意点としてはGoogle アナリティクスのことが半分ぐらいで、残りの半分はどこどこJPとの連携について書かれていることです。どこどこJPを導入していないと分からないことが多いので気を付けてください。

※サイバーエリアリサーチ様から本をいただきました。ありがとうございます。

■BtoBの特徴を知っておく

BtoBのマーケティングって製造業などを経験していないと分かりづらいも知れません。BtoCであれば自分が買う側の立場になれますがそうもいきませんからね。

ここに関しては冒頭に書かれている文章がとても参考になりますので引用します。

BtoBでは、欲望を喚起するのではなく、「企業の課題解決に、製品・サービスがいかに貢献できるか」をアピールすることが大切になります。個人の「消費」を呼び起こすのではなく、企業の課題解決のため「投資」を促すことに重点が置かれているのです。

BtoBの場合はどうしても比較検討・稟議の流れになりますし、問い合わせや資料ダウンロードの先に本当の目的がありますので、そこを考えたマーケティングが求められます。

発注する側にしてみれば上司の「なんでそこに発注するの?」に対する根拠が欲しいんですよね。

ですから、自社の良いところばかりアピールするのではなくて、導入事例であったりサポート情報であったり導入までの流れと費用といったコンテンツが必要になってきます。この大前提を忘れないようにしたいです。

■どこどこJPの紹介もしておきます

どこどこJPとGoogle アナリティクスの連携で以下のようなことが分かります。
  • 特定の業種が興味を持っている製品を把握
  • 競合他社からのアクセスを把握
  • 御社の製品名で検索をしてサイトに来ている企業を特定
  • 頻繁にアクセスはあるが、お問い合せがない企業を特定
  • これら企業に対して御社が効率的に情報を訴求できる
  • 業種別LPOを実施
  • Adwordsのリマーケティングリストへの応用
自分の得意先だと思っていたところからのアクセスがなくて別の業種からのアクセスが多ければやることも変わってきますよね。どこの業種が興味を持っているのかが分かればネットに広告を出すのではなくて展示会であったり、DMを出すことができるのがBtoBno特徴なのでこういった活動のために活用していきたいですよね。

このあたりのことが第5章に事例として書かれていますので、どこどこJPに興味を持った人はここを読んでみてください。

これ以外にも実際の導入方法や専用のカスタムレポートも用意されていますので、Google アナリティクスを使っている人には便利だと思います。

ただし、カスタムディメンションを12個使ってしまうのには注意です。プロパティごとに20個までしか使えませんので計測用のタグとどこどこJP用のタグを入れた方が良いかも知れません。

■Google アナリティクスの説明は少なめ

本文中はどこどこJPとの連携について触れられていますので、Google アナリティクスについて知りたい人は途中にあるコラムを読んでおくと良いと思います。ここだけのために本を購入するのはもったいないかも知れませんが・・・。


どこどこJPは初期費用が10万円かかりますが、アクセスが少なければ毎月の費用は1万円で済みますので、受注金が大きい場合は検討してみてもいいですね。


以下、目次。
第1章:見込み客を可視化するGoogleアナリティクスの使い方
第2章:GoogleアナリティクスとどこどこJPの連携
第3章:Googleアナリティクスの基本を知る
第4章:企業を特定し、ピンポイントで攻める見込み客「可視化」テクニック
第5章:事例に学ぶ顧客獲得に直結させる解析データの読み方・使い方
第6章:Googleアナリティクスの便利な機能
第7章:どこどこJPの管理画面でできること

Googleアナリティクス活用術 ~売上アップに貢献するBtoBマーケティング~
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「サイトの改善と目標達成のための Web分析の教科書」を読んだ。

感想は「Web分析って幅が広がったな~」ということ。Google アナリティクスなどを入れてサイト内の数字だけを見ていても何ともならない。広告だったりソーシャルメディアだったりユーザービリティだったりとどんどん幅が広がっている。昔からやっていて徐々に範囲が増えてきたのなら対応できそうですが、急にこれだけの分野となるとちょっと大変ですね。

この本はそんな担当者の人に向けて広くそれなりに深く書かれています。ツールの使い方などの細かい説明はありませんのでご注意を。

※この本は著者の日本Web協会の皆様から頂戴いたしました!ありがとうございます。

■分からない分野の本は最後まで読む!

この手の本って読もうと思っても10ページぐらいで挫折することが多いですよね(笑)。

事細かに理解しようとすると用語もわからないし、専門知識もないので詰まってしまうのが原因なのですが、まずは最後まで読むことをおススメします。理解するんじゃなくて分からないことをチェックする意味で目を通せば何とか最後まで行けるはずです。付箋を貼ってもいいですしどこかにメモしてもいいですし本の隅を折ってもいいですし線を引いてもいいので、とにかく気になったことや分からないことをチェックしてください。

やっていると何度も同じ言葉で引っかかったりしますので、重要度の高い部分が分かりますし、集中的に勉強する分野が分かります。ここが大切。

分からない本を読むときは分からないことを明らかにして、身につけるべき知識をはっきりさせることから始めましょう。

■サイトの貢献度を頭に入れながら

自分が担当しているWebサイトの貢献度を頭に入れながら読んでみてください。貢献度とは売上や問い合わせ数ですね。

Webサイトからの売上が月に10万程度だったり、問い合わせが数件であれば力を入れすぎても無駄な作業になってしまいます。深く分析するよりも概要だけ分かっていればよいでしょう。もちろん、これからガンガン伸ばしたいとかと1件受注すると数百万の売上になるといった場合は別です。やみくもに分析するのではなくて、会社の状況に合わせていきましょうということです。

ネットのことはよく分からないと言われても、会社としても目標を教えてもらってちゃんとWebサイトの目標に落とし込んでいってください。ここができなないと最終的にみんな不幸になります。上は何をしているのかわからない、自分は何をしても評価されない、ということになりますから。

このあたりの内容がChapter1,Chapter2に書かれています。

■Chapter3~12は実務の話

ここはある程度知識がないと分からない部分も多いので、上にも書いたようにサラッと読むか知識が身についてから読み返してください。もしくは、気になる部分だけを読んでみてもいいですね。くどいようですがいきなり深く理解しようとしないことが大切です。

また、Webサイトの改善にしろリスティング広告の改善にしろ、自分一人では分からないことも多いですし解決策も思いつかないので、実際に担当している人と話し合うようにしてください。行っている施策が事前にわかっていればそこの効果を見ていけばいいので、数字の山から改善点を探し出さなくてもいいですよね。

Web分析を難しいことと思うのではなくて日頃からやっている業務改善だと思えばやりやすいはずです。

■最終的にはやって見ること

実際に手を動かしたり話さないと書かれていることが身につきませんので、ちょっとずつで良いので実践していってください。いきなり全部できるわけではないので週単位で積み重ねていくのが良いと思います。

分からない用語を調べる、関連書籍を読む、書いてあることをやってみる、広告担当者と話してみる、などなどです。


しかし、ホントに幅が広くなったな・・・。


以下、目次。
Chapter1 Web改善を始める前に
  1-1 Webを「改善」するとはどういうことか
  1-2 Web改善の全体像を把握する
  1-3 データ分析の重要性
  他

Chapter2 目標設定とKPI設計
  2-1 サイトの目的・目標の確認
  2-2 ビジネス全体を知る
  2-3 ターゲットを知る
  他

Chapter3 分析ツールの導入
  3-1 分析ツールの導入
  3-2 分析ツールの種類と特徴
  3-3 分析ツール導入後の注意点

Chapter4 データ分析の流れ
  4-1 分析の基本は「比較」
  4-2 分析レポートの必要性
  4-3 改善策は一人で考えない
  他

Chapter5 Web解析
  5-1 Web解析の基本
  5-2 Web解析 流入編 分析と改善
  5-3 Web解析 回遊編(1) 分析と改善
  他

Chapter6 広告効果測定
  6-1 広告による集客と効果測定指標の基本
  6-2 リスティング広告 基礎編
  6-3 リスティング広告 準備計画編
  他

Chapter7 CRM分析
  7-1 CRMとは
  7-2 CRMとLTV 実施編(1)
  7-3 CRMとLTV 実施編(2)
  他

Chapter8 ソーシャルメディア分析
  8-1 ソーシャルメディアとは
  8-2 ソーシャルメディア データ分析 Facebook編
  8-3 ソーシャルメディア データ分析 Twitter編

Chapter9 ヒューリスティック評価
  9-1 情報設計とは
  9-2 ヒューリスティック評価の基礎
  9-3 ヒューリスティック評価の準備と実施
  他

Chapter10 ユーザビリティ調査
  10-1 ユーザビリティ調査とは
  10-2 ユーザビリティテストの準備と実施
  10-3 ユーザビリティテストによるWebサイトの改善提案
  他

Chapter11 インタビュー調査
  11-1 マーケティング・リサーチとは
  11-2 デプスインタビュー調査の基礎
  11-3 デプスインタビューの準備と計画
  他

Chapter12 Webアンケート調査
  12-1 Webアンケート調査とは
  12-2 Webアンケートの準備と計画
  12-3 Webアンケートの実施
  他


書籍版
サイトの改善と目標達成のための Web分析の教科書
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Kindle版
サイトの改善と目標達成のための Web分析の教科書
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「新しいアナリティクスの教科書」を読んだ

「新しい」と書かれているだけあって従来の解析ツールを使ったアクセス解析から一歩進んだアナリティクスについて書かれた本になっています。アクセス解析とアナリティクスの違いをざっくり言うと、前者はWebサイトに限定したツールメインの分析で後者はユーザーを基準にしたあらゆるデータを活用すること、となります。どちらが良いとか悪いとかではなくて、アクセス解析は狭く深く、アナリティクスは広くそれなりに深く、となります。

※a2iさんから本をいただきました。皆様ありがとうございます!

■アナリティクスの4つのステージが超重要

アナリティクスの進化の段階が4つに分けて説明されています。
  • 幼年期:「ヒット数(ページビュー数も)の増減が話題だった時代
  • 少年期:データからユーザー行動を捉えた改善が始まる
  • 青年期:扱うデータの範囲がサイト外にも広がる
  • 成人期:経営陣がリードし、企業の文化として根付いていく
ここってとっても重要です。
Google アナリティクスの使い方を知りたいのに、専門家に聞くと「そんなものは覚えなくていい」的なことを言われたことってないでしょうか?私はこう言うことが多いです(笑)。

自分たちは幼年期なのに改善を依頼した人が青年期のつもりで話したりするとギクシャクするんですよね。最終的なゴールが売上や利益の増加となると青年期や成人期の話が重要になるのですが、実際は幼年期であればそこから進めないといけませんから。幼年期から順番に段階を上げていく時間がない時もありますので、お互いがどの段階にいて何をすれば段階を進めることができるかを把握することが最優先です。

個人的には最初の段階での意識あわせ=コミュニケーションに時間をかけて、お互いの考えや知識や経験をどんどん開示して些細なことでも確認していくことが必要になると思っています。ここができればあとは早いです。焦って3か月間で何も動かないよりも時間をかけて半年でしっかり成果を出す方がいいと思いますし。

いずれにせよゴールまでの距離を測ることがスタートです。

■細かいテクニックは書かれていません

上に書いたようなことがベースになっていますので、データの見方とかGoogle アナリティクスの使い方など細かいことは書かれていません。どちらかというと概念的な話です。細かいテクニックが不要になったわけではなくてそれは当たり前にできることが前提になっています。

本文中ではこう書かれています。

最新技術へのキャッチアップは必須です。そのうえで、大量のデータに振り回されるのでなく、目標につながるデータを選び出し、適切なコミュニケーションによって改善を進めることが、データ分析担当者の大事な仕事となります。

データが抽出できて、それを整理してポイントを抜き出し、共有していくことが最低限ということですね。

ちなみに2010年前後のアクセス解析は細かいテクニックがベースでWeb解析HACKSが私の教科書でした。今となっては古い内容ですが読んでおいて損はない本ですので、アナリティクスを知りたい人は読んでみてください。

■基準はデータではなくて人

人の動きが知りたくてそれをWebサイトなどのデータから知ろうとしたけど、最終的には人を見ないといけなくなってきています。オムニチャネルという言葉ある通りユーザーは自分の好きな時間に好きなことをしますので、自分たちを基準にしていってもなんともならないんですよね。2章、3章にこのあたりが詳しく書かれています。

アクセス解析にしろアナリティクスにしろどんどん変わっていくものなのでそれに合わせて基準を変えていくのは大変です。ユーザーという絶対に変わらないものを基準にして、それに合わせてアナリティクスを工夫していけばいいわけです。ユーザーの視点からWebサイトのデータ分析をしていくと従来のアクセス解析をしていても得られるものが変わってくるはずです。

念のため書いておくとデータから分析して良い結果が得られる時もあります。ここは場合によって使い分けですね。

■ある程度慣れている人か経営層に読んでほしい

データを扱えるようになったけどアクションにつなげられない人、データを活用したいけど細かい分析のことは関係ない人、この人たちにとっても役に立つ本だと思います。特にデータを専門家に分析してもらえばドカンと伸びると思っている人には読んでほしいです。ドカンと伸びるのであればそれはデータ分析のせいではなくて、既知の問題が解決されただけの可能性が高いですからね。アナリティクスはその先。


「アナリティクス」というまだまだ定着していない言葉にさらに「新しい」をつけたタイトルを見るとa2iさんの想いを感じます。

ちょっとでもGoogle アナリティクスを触る人たちは基本概念を理解する本として読んでみてください。


以下、目次
第1章 「アクセス解析」から「アナリティクス」への進化
第2章 ユーザー心理を捉えたサイト改善の始め方
第3章 カスタマージャーニーによるユーザーの深い理解
第4章 データ統合が実現するマーケティング自動化
第5章 アナリティクスを生かす組織の作り方


書籍版

Kindle版

「実践 Google タグマネージャ入門 増補版」を読んだ。

Googleタグマネージャーに関する唯一の専門書籍です(2015/06/30現在)。これがないとGoogleタグマネージャーはさっぱりわかりませんので、使う必要性に迫られた人は買っておくべきだと思います。V2対応なので今から使う人にもぴったりですしね。私も何度も見返しております。

■初心者は3章までを読んでおきましょう

基本的な機能、設置の仕方、ちょっとしたカスタマイズが書かれています。特殊な計測を必要とされない限りはここまででカバーできるはずです。

気にしておきたいのは以下の部分。
・1-2 同期/非同期タグ
厳密にはあんまり問題ないのですが気にする人は気にします。SNSのボタンがダメなのも注意。

・1-3 導入の準備
「導入しても直接的な売り上げや利益といった目に見えやすい成果につながるものではありません」。ということなのでコストであることを認識して設置を考えましょう。これありきだと進む話も進まないです。

2-3 Columun
外部のJavascriptに書きたくなる時ってあります。基本的にはOKでもnoscriptには気を付けましょう!ということですね。

3-2 クロスドメイントラッキング
Googleタグマネージャーを使うとGoogle アナリティクスのクロスドメイントラッキングが劇的に簡単になります。このためだけに入れてもいいと思えるぐらい簡単ですので、必ず読んでおいてください。

■4~7章は逆引きで使いましょう

順番に読んでいっても自分ごとになっていないと頭に入らない内容ですので、実際に困ったことがあった時に調べてみるようにすると便利です。Googleタグマネージャーを使う時はタグの設定なので頻繁に作業が発生しませんからね。

気にしておきたいのは以下の部分。
・4-1~3 特定のページ、ディレクトリ、ドメインでの配信
Google アナリティクスタグなどを「すべてのページ」で配信してしまうと別サイトに誤って設置された時やテストサイトのアクセスも拾ってしまいますので、計測したいドメインだけにするのはほぼ必須です。

・5-3 cookie
これがなかなか使えます。実際にどんなcookieが発行されているかを調べると便利な使い方ができるかも知れません。

・7-5 mailtoやtelの内容の計測
スマホ全盛の今となってはtelは必須ですね。最初から入れておいても良いでしょう。

・7-8 HTMLの文章を出しわける
基本的はやらない方がいいですね(笑)。
「こんなこともできる」程度におぼえておきましょう。自分が全て制作しても使うことはないでしょうし、他の人が制作している時にこれをやると事故になります。


ちょっとした正規表現の使い方やjsのコードも書いてありますので、困った時に備えて会社に一つはおいておきましょう!


本を送っていただいた著者の畑岡さん、ありがとうございました!

実践 Google タグマネージャ入門 増補版
畑岡 大作(アユダンテ株式会社)
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「できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240」を読んだ。

「できる逆引き Googleアナリティクス Web解析の現場で使える実践ワザ240」ってことで本当に240のワザがあります。Googleタグマネージャーも含まれていますが、Google アナリティクスとは密接に関連するので覚えておいて損はないですね。

こちらの本は木田さんから献本いただきました。ありがとうございます。私にしては珍しく付せんだらけとなりました。
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■目標やフィルタなどの設定ができる人向けです

初心者の人がこの本を買っても訳が分からないと思いますので、ある程度使ったことがある人向けですね。Google アナリティクスの画面だけではなくてタグの設置やGoogle アナリティクス設定を使ったことのある人です。Google アナリティクス設定が使いこなせるようになると取れるデータがかなり違ってきますので、使ったことがない人は使ってみると良いと思います。

冒頭にも書いていますがGoogleタグマネージャーのワザも多いので、こちらも使えるようになっておくと良いですね。

レベルとしては中級~上級向けの内容です。

■Google アナリティクスに詳しくなりたい人は徹底的に読む

そもそもの定義について詳しく書かれていますので、Google アナリティクスの仕様について詳しくなりたい人は徹底的に読んでみると良いですね。このあたりは知らない人が多いのでは?

  • ワザ020:プロパティ数やヒット数の上限を知る
  • ワザ096:ビジットカウント別にユーザーの振る舞いの違いを知る(セッションの間隔です)
  • ワザ076:新規ユーザーとリピーターの違いを理解する(リピーターは過去2年で)
  • ワザ122:目標到達プロセスレポートのくせを理解する(必須有り無しの違い)

言葉だけを見るとそう思えても実際はそうじゃないものがたくさんありますので、隅々まで読んでみてください。発見だらけだと思います。

■主に画面を見る人は辞書的に

分からないことがあった時に目次や索引を見るとまず間違いなく解決方法が載っています。この本だけでは解決しない場合でも、ある程度の知識が身につくので詳しい人に聞く時にも聞きやすくなりますね。

聞かれる側としては情報が少ないとどうしても「電源は入っていますか?」的な回答になってしまいますが、こういった本を読んで「このページのこれだと思います」と聞いてもらえるととっても助かるんですよね。ヘルプフォーラムで聞く時も同じかなと。

Google アナリティクスの質問力を高めるためお使いください。

■マニアは酒の肴にでも(笑)

個人的にはこの本を酒の肴にして飲める(笑)。

これがよく聞かれるんだよね~とか、なんでこうなってんだろうとか、この仕様はどうにかしてほしいとか、いつの間にかあれが無くなっていたとか、とにかくマニアの人たちとこの本についてウダウダと話し合いたい。そうして話し合うことで自分の知識もアップデートされますからね。


Google アナリティクスがそれなりに使える人は持っておかないといけない本だと思います。


※他の方々のレビューもご覧ください


「“超”分析の教科書」を読んだ。

分析とかに興味があるけど実際に分析をしたことがない人が読むとワクワクする内容です。ちょっと知っている人にとっては「こんな分析があるよ」という軽い紹介がある本でした。

表紙に書いてあるように実践できてビジネスに役立つかと言われれば疑問です。

代理店さんとかを呼んで、これを見せて「よろしく!」ってことをするのならすぐにできるかもですが・・・。

“超
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実践 Googleタグマネージャ入門 時間を「劇的」に生み出すサイト修正不要のタグ管理術。を読んだ。

Googleタグマネージャーってヘルプもあるしググればいろいろ出てきますが、Google アナリティクスと同じくスカッと解決をしないのでここは書籍でしょう!ということで読んでみました。

■新バージョンです

旧バージョンの人も多いと思いますが新バージョンでの説明になっています。

旧バージョンを使っていても画面と用語が変わっているだけなので問題なく対応できると思います。この手のGoogleさんのサービスはいつ変わってもおかしくないので、機能について理解しておくと良いですね。

■定番の設定がありがたい

Google アナリティクスのクロスドメインやeコマース、特定のディレクトリの計測、外部リンクのクリック数、などなど。Google アナリティクスを使っていれば必ず出てくる問題ですので、どんどん導入していきたいですね。

特にクリック計測などのイベント系はとっても楽になっているのでGoogleタグマネージャーを導入したら必須です。

サイトの右上にある問い合わせボタンがどのページで押されやすいのか?リンクはないけどクリックされる画像は何か?アフィリリンクのクリックはどこで発生するのか?などが分かりますよ。

■今から使いたい人は必読

使いたいけど難しそうだから・・・と思っていた人はこの本を読みながらであればスムーズに対応できると思います。ユニバーサルアナリティクスを導入したい時もGoogleタグマネージャーを使うと便利なので、貼り換えのタイミングで導入したいです。

■datalayerなどちょっと難しい部分も

eコマースの設定などはちょっと難しいかも知れません。無理だ~となったらjavascriptが分かる人に頼んでしまえば、あっさり解決すると思います。


現時点(15/02/24)では最も分かりやすいGoogleタグマネージャーの書籍なのでおススメです!



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「現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書」を読んだ

著者の小川さんから献本いただきました。
Webサイトの分析=Google アナリティクス&エクセル、というイメージがありますがその固定概念を取っ払って読んでみると理解が早いと思います。タイトル通り現場のプロにしかわからないことが書かれていてノウハウのかたまりといった感じでした!

■ビジネスロードマップだけマスターすればOKかも

Chapter1で説明されているビジネスロードマップはこの本を通して出てくる重要な図ですし、実際のビジネスでも数字に流れを可視化するために便利なものなので、これの作成方法をマスターしてしまえばWebサイトの分析外のマーケティング全般にとても役立つはずです。また、業種別・施策別でも作成されていますのでWebサイトで何かしていれば必ず参考になるものがあります。

図自体はシンプルなものですがやってみると案外難しく自分だけでは情報が足りず、いろんな部署の人に聞いて回ることになると思います。この準備は面倒なもののように見えて、全体像を把握するのに必要なことですのでここがスタートだと思っておくと良いですね。図を作成するのは最終的な仕上げでそこに至るまでの情報収集と整理がWebサイト分析の肝です。

■事例&ツールが豊富すぎる

慣れていない人は事例を参考にして実際のイメージを作っていきますよね。この本では事例がとても豊富で業種もECやアプリと様々ですので、自身の状況に当てはまる事例が見つかると思います。規模の大小は想像で補いましょう。

小川さんといえば「ツール」なのですが、そのツールに関する情報が盛りだくさんです。本文中でこれってどうやって調べるのかな?と思ったらほぼ間違いなくツールが紹介されています。無料ツールはちょっと使ってそのままとなることが多いので、こうして1冊にまとまってくれていると助かりますよね。

本の巻末に「本書で紹介したツール一覧」があれば便利だな~と思いますが、それは自力で作成してカバーしましょう。

■Webマーケに関わる人へ

分析専門というよりも全体を見る人に読んでいただきたい本です。
Webサイトの周りでは何が起こっていて、どうすればそれを把握することができて、どうすればよくなるのか?、が書かれているからです。中心とその周囲が分かればWebという見えないものが見えるようになって動きやすくなりますし、関係者とのコミュニケーションもスムーズになります。手法ではなく何が起きているかを知るために読んでみましょう。


Webサイト分析に関する本はこれでOKで、あとはGoogle アナリティクスなどのツールの使い方を覚えればそれで完了といった感じです。初心者の方は難しいと感じるかも知れませんが、普遍的なことが書かれている本は無理して読んでも必ず役に立つので、頑張って読んでみてください。

小川さん、ありがとうございました~!



以下、目次
Chapter 1 改善ポイントの見つけ方

Section 1 ゴールとKPIの設計(1)ゴールを設計する
Section 2 ゴールとKPIの設計(2) 目標からKPIへの落とし込み
Section 3 ゴールとKPIの設計(3) 目標設定とKPIの事例
Section 4 データの見方と分析方法(1) 分析を始める前に
Section 5 データの見方と分析方法(2)
Section 6 データの見方と分析方法(3) セグメント

Chapter 2 項目別の改善策とノウハウ

Section 1 自然検索・ リスティング
1-1 自然検索の目的を定義する
1-2 自然検索を分析する
1-3 リスティングの目的を定義する
1-4 リスティング広告を分析する
1-5 自然検索とリスティングの分析事例

Section 2 メールマガジン
2-1 メールマガジンの目的を定義する
2-2 メールマガジンを分析する
2-3 メールマガジンの改善施策
2-4 メールマガジンの改善事例

Section 3 バナー広告
3-1 バナー広告の目的を定義する
3-2 バナー広告を分析する
3-3 バナー広告の改善事例

Section 4 ソーシャルメディア
4-1 ソーシャルメディアの目的を定義する
4-2 ソーシャルメディアを分析する
4-3 ソーシャルメディアの活用事例

Section 5 ランディングページ
5-1 ランディングページの目的を定義する
5-2 ランディングページを分析する
5-3 ランディングページの改善ポイントを見つける

Section 6 コンテンツ・特集
6-1 コンテンツや特集の目的を定義する
6-2 コンテンツの分析方法を理解する

Section 7 カート・入力フォーム
7-1 カート・入力フォームの目的を定義する
7-2 カート・入力フォームを分析する
7-3 カート・入力フォームの分析事例

Section 8 ブログ
8-1 ブログの目的を定義する
8-2 ブログを分析する
8-3 ブログの改善事例

Section 9 スマホサイト
9-1 PCサイトとスマホサイトの違いを理解する
9-2 スマホサイトの目的を定義する
9-3 スマホサイトを分析する

Section 10 スマホアプリ
10-1 スマホアプリの特徴
10-2 スマホアプリを分析する

Section 11 ECサイト
11-1 ECサイトの目的を理解する
11-2 ECサイトにおける新規とリピーターの獲得の重要性
11-3 ECサイトの改善施策事例

Section 12 BtoBサイト
12-1 BtoBサイトの特徴
12-2 BtoBサイトを分析する
12-3 BtoBサイトの改善事例

Chapter 3 分析結果の活用方法

Section 1 分析結果を改善に活かす
Section 2 PDCAサイクルの見直し
Section 3 PDCAサイクルを回すための具体的な取り組み
Section 4 Webアナリストのお仕事

Chapter 4 Googleアナリティクスの主要機能と情報リソース
Section 1 本書でよく登場した分析方法の設定
Section 2 Googleアナリティクスに関する情報リソース

データ分析関連の本をいくつか読んだ

流行ということもあってたくさん出てましたので気になったものを読んでみました。

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)
河本 薫
講談社
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データを武器にする――勝つための統計学
渡辺 啓太
ダイヤモンド社
売り上げランキング: 61,429

サッカーの見方が180度変わる データ進化論
河治良幸
ソル・メディア
売り上げランキング: 4,829

僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ (単行本)
天野 春果
小学館
売り上げランキング: 72,535

EXCELでおすすめの本はこちら。37冊を紹介しています。

■上の3つはデータ分析の考え方的な本

どれにも共通しているのはデータは主役ではなくて脇役だということ。
目的があってデータを出しているのであってデータを出すことは目的ではありません。そこに気付くまでにはやはり時間がかかるようで、失敗を繰り返し(=経験し)ながら到達するようですね。数字を集めて何らかのツールに放り込んだら答えが出るなんてこともないわけです。

難しい順に上から並んでいますのでデータ分析自体に取り組んだことがない人はデータ進化論から読んでみるといいですね。サッカーに興味がなければ逆に難しいかも知れませんが・・・。

■行動につながらないといけないわけで

そんな時には一番下の「僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ」を読んでみると良いと思います。
とにかく川崎フロンターレのファンが増えるならあらゆることをする筆者の発想術や実際の行動など、パソコンの前に座っていたら分からないことがしっかりと書かれています。

第2回:ぶっちゃけ、分析ってどんなことしてるの?どう始めたらいいの? | ファインドスター広告ニュース
にもこう書かれています。

「現場100回」の副次的な効果は、とにかく自分の領域を超えて、他の人の仕事を知ろうとすること、課題を発見することで生まれる人間関係の構築にあります。(これがまた意外と重要だと実感しています。)

そこで培った人間関係は、分析結果の社内活用での浸透度合いが違います。
一緒に悩んできた仲間の発言と、どこからともなく出てきた分析屋の発言では、どちらを参考にしたいと思いますか?どちらを信じたいと思いますか?紙で出てきた分析結果をただ見せられるのと、一緒になってがんばっている仲間から出てきた分析結果では社内の浸透に大きな差がある。


何かを実行する上では人間関係が本当に重要です。このあたりは「データを武器にする」の全日本女子バレーチームの例が一番分かりやすいです。

Google アナリティクスを見ても何をしたらいいのかわからない、という方は読んでみるとヒントがあると思います。