「忠臣蔵」の決算書を読んだ

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山本 博文
新潮社
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吉良邸に討ち入りをするまでにはどれだけの資金があってどのように使ったのか?が説明されている本です。というよりも大石内蔵助がこまめに帳面をつけていたのでこういった検証ができたんですけどね。

ご存知のように赤穂藩は取り潰しになるんですがその時に残ったお金が約700両(8400万)だったようです。この資金で1年9か月後の討ち入りまで何とかやりくりしたのがすごい。

8400万というとかなり余裕があるように思いますが、「浪士」なので基本的に無収入ですし47人以上の浪士を面倒見ないといけなかったとなるとかなり厳しい数字です。実際は討ち入り前に逃げた人たちにはこれを目当てにした人もいたようです。

どんなふうに使ったのかは本を読んでいただくとして、討ち入りを決行した理由が「資金切れ」だったことも興味深いです。お家再興の見込みが無くなったことがあったとはいえかなり現実的な理由なんですね。

あまりにも有名な話ではありますがこういった側面から見てみるのも面白いと思います。

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