「軍事学入門」を読んだ。

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安保関係に触発されて・・・ということは全くなく、孫子とかガリア戦記とか古いものばかり読んでいてもイカンだろうから、第1次世界大戦頃からの軍事についての本も読んでおこう!と思ったのがきっかけです。
人間の歴史=戦争の歴史でもありますので、仕事に関係あるとか関係にないとかにかかわらず知っておいて損はないですし。

■質問に対する回答の形式なので読みやすい

延々と軍事のことが書かれているとすぐに眠くなりますが、1つの質問(疑問?)に対して2,3ページの回答となっているのでとても読みやすいです。順番に読んでもいいですし、気になるところだけ読んでも問題ないです。この手の本でこういった形式は画期的なのでは?

■内容は知っているようで知っていないことばかり

第1章 戦争が始まる時
第2章 世界戦争は何をもたらしたか
第3章 大戦争と小さな戦争
第4章 小さな戦争と非対称の戦争
第5章 政治(外交)と戦争
第6章 戦争はなぜ起きるのか
第7章 戦争の勝敗はどう決まるか
第8章 武器の進歩で戦術はどう変化したか
第9章 戦争をなくすにはどうしたらよいか
第10章 現代世界の火薬庫

戦争が始まる時ってどの時点ですか?と聞かれても答えられないですね。知らなくていいといえばそれまでですが、世界の動きを見ているとこのタイミングが重要なわけです。そう簡単に戦争が始まることはないにしても、今がどんな状態が分かりますからね。こうなったらこうなって戦争になってしまうから、そうならないようにこうして、となっているのが理解できるとニュースの見方も変わってくるはずです。

第8章の「武器の進歩で戦術はどう変化したか」は仕事に応用がきくと思います。「ツール(技術など)の進歩で仕事がどう変化したか」と読み替えてみればいいですから。ここを読んでいくと大企業が膨大なコストをかけて新しいことをやっているのに抵抗するのは無駄だなとひしひしと感じるわけです。そもそも勝てないというか戦ってはいけない相手なので、その前提でどうするかを考えるとその傘下の一部としてせこせこ働くか、せま~いところで狭い商売をするか、しかないことが分かります。戦闘機を竹やりでは落とせませんから。

でも、何故かネットの世界ってそうじゃないんですよね。物理的な大きさが分かりづらいからこの意識が薄くなりがち。

そういった意味でも、この手の軍事本を読んでおく意味があると思います。

軍事学入門 (ちくま文庫)
別宮 暖朗
筑摩書房
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