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楽にアクセス解析レポートを出しても仕方がないと思う

アクセス解析が広まるにつれて、「アクセス解析レポートの見本が欲しい」とか「集計するエクセルのテンプレートが欲しい」ということをよく聞くようになりました。確かにやったことがなければ、どんなレポートを出したらよいのかわかりませんし、Google Analyticsなどの数字を集計するのは時間がかかりますので当然かなと思いますが、それはちょっと違うんじゃないかと・・・。

■そもそもひな型とか持ってません

それなりのものはありますが、業種ごとのビシッとしたひな型は持ってません。毎回出すたびに内容が変わりますし、サイトによってレポートの内容が変わるからです。基本的な指標のまとめなら、Google Analyticsなどのレポートからスクリーンショットを取ってそのまま貼ればいいですし、見栄えを良くするためにエクセルを使うにしても大した作業ではありませんので、ひな型を作っていないんです。改善につながらない数字レポートだけなら出す意味がないかなと思っていますし。

ただし、毎月会議などで報告する場合は効率化したほうがいいと思いますので、
Excellent Analytics version: 1.0.0.48 released , Excellent Analytics
を使うと便利かと。

■基本的な流れは

ウェブ分析論を読んだにあるように、小川さんのウェブ分析論を読めば一通りのことが書いてありますので、このままやってみればレポートが出来上がると思います。一番大切なのは「気づき」の部分です。とにかく何でもいいのでメモしておくことです。見ながら分析していくと身動きが取れなくなりますので、数字を見て思ったことを書くことに集中して、その後に深く見ていけばいいかなと思います。

■数字と会話するというか

私の場合は定期的なレポートを出すにしても3~6か月ごとであったりしますので、毎回気づくことが違います。ですので、基本的な指標をさっと見てみて気になったことを深くじっくり見ていき、その部分にクローズアップしたレポート出すようにしています。

おかしなやつと思われるかもしれませんが、その時はアクセス解析ツールに出てくる数字と会話をしているような感じになっています。

一つのキーワードでの訪問に集中して見ているときは、「他のキーワードと直帰率や平均PVがこんなに違うんか~」とか言いながらランディングページを見たり、上位のコンテンツを見ていきながら、「ただ単に迷ってるだけじゃん。インデックスページを整理して散らばったのをまとめてやらんといかんな」なんて感じでブツブツ言っています。

■数字を触ることで実感する

エクセルで作っている時も、数字をコピペしながらやっている方がひな型処理するよりも、不思議とサイトのトレンドが分かってきますし、おかしな点に気付きやすくなります。ここは感覚的な部分になってしまうかもしれませんが、そのサイトの数字にどれだけ多く触れるかで、そのサイトの異常値や改善ポイントに気付けるかが決まってくるような気がします。プロスポーツ選手をマッサージしている人が、体を触るだけでどこが疲れているかが分かるのと同じ感覚かも知れません。

■何故それをやっているのか?につきる

目的がはっきりしていればやるべきことが分かります。くれぐれも解析ツールを使おうと思わないことです。有名サイト、かってに解析!のように何もなくても改善ポイントはいくらでもわかります。こういったことをした上で数字を見ていくことで改善効果も測りやすくなりますし、他の人に説明するときもわかりやすくなります。BtoBで問合わせを増やすのなら、webサイトでなくても営業マンの教育ををした方がいいかも知れませんし、社内の異動で活性化させるのもありだと思います。目的に合わせた手段を常に考えていきましょう!