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Google Analyticsの罠?

数あるアクセス解析ツールの中でももっとも有名で最も使われていると思われるGoogle Analytics。そのGoogle Analyticsの仕様でちょっと見過ごすことのできない仕様があることが分かりました。

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アクセス解析ツールのいけてない集計仕様ベスト3、第1位

Google Analyticsのトラフィック系のレポートで使われているデータは、6ヶ月間有効な__utmz cookieに基づいている。このcookieは、参照元なしのセッションでは上書きされず、参照元が存在したセッションでは新しい「参照元情報」が上書きされる。従って、1回目に検索エンジンから流入し、2回目にブックマーク(参照元なし)で流入した場合に、2回目のセッションが対象となる集計データにおいて、参照元は「セッション参照元である、「参照元なし」」とはならず、cookieに記録されている「1回目のセッションの参照元である、「検索エンジン」」となる。

キーワードのレポートなども同様で、上記の例では2回目の流入は参照元なしにも関わらず、「cookie」に記録されていた1回目の検索エンジンで利用したキーワードが2回目の流入セッションの「キーワード」としてレポートされる。

これはWAA(Web Analytics Association)が定義している、オリジナルリファラー(サイト訪問者の一番最初のサイト訪問時の参照元のこと)とも異なる。一番直近で参照元が判別できた(参照元なし以外)参照元ということで、広告効果測定系の言葉で言えば、該当セッションに加えて直近の間接効果も含めた効果とでも言えよう。

う~ん、これはちょっといただけない仕様ですね。
参照元のデータがオリジナルリファラーではなくて6ヶ月間も有効なcookieであって、しかも参照元がない場合は上書きされないということは、直接訪問の数が減るということになります。多くのwebサイトで初回の訪問は検索エンジン経由が多いのでどうしても検索エンジンからのアクセスが多いという結果になってしまいます。実際にGoogle Analyticsと他の有料ツールを入れているサイトでデータを集計してみたところ、全体に占める直接訪問の比率がGoogle Analyticsでは12%に対し、他のツールでは27%と倍以上の差が出ました。

一応Googleも仕様は公開しているのでどうこういう問題ではないかも知れませんが、これを知らないと判断を間違ってしまうことになります。検索経由が多くなるということはSEOやリスティングに力を入れがちになりますし、リピーターが検索経由となると主要なキーワードの順位が下がることは大きなダメージと言わざるえません。

この事実を知った場合にどう対処するか?という問題ですが、Google Analyticsと同じデータ収集法であるJavaScript の計測タグを使っている他のツールを入れるが一番となります。Yahooのアクセス解析は新規ユーザーの登録は受け付けていませんので、有料のツールを入れることとなります。費用が安めなのではWeb Analystシビラといったツールがありますのでそちらを使ってみるのが良いと思います。

やはり意思決定をするためのデータなのでデータの出所はきちんと把握しておかないといけませんね。