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webアナリストがやることは自分が出したいデータを出すわけではない

第1回「リスティング広告運用者養成プログラム」~GoogleAnalyticsの使い方(SEMのための)編に参加しました。以前からこの会には参加したいと思ってまして、日程があったのでついに参加することができました。その中で感じたことは、web解析のデータは分析をする人が分析者の視点で出すのではなく、リスティングだったりSEOだったりマーケティングだったり様々な企業活動の担当者などの視点で出さないといけないということです。

■みんな自分がやったことをの結果を知りたがっている

社長ならば売上だったり利益。マーケティングの担当者であれば自分が扱った商品の売上や認知度。製造であれば品質に関するクレームの数と内容。リスティング担当者であればCPA。などのように自分がやってきたことがどのようになっているかを知りたがっているのは昔から変わりません。こんな当たり前のことがアクセス解析の分野では忘れられていると思います。アクセス数や直帰率でさえかすんでみえます。アナリストが出したデータをもとに話したり、アナリストの提案をベースに議論しているのは間違いではないんですが、アナリスト以外が知りたい情報ではないことが多いはずです。私も自分の提案が手ごたえがない時がありますが、まさに知りたい情報が違っていたということなんでしょう。

企業活動にかかわる人たちの行動の結果がwebに反映されている部分があれば、その人の視点でそ人の知りたいものを提供して、改善提案をしていくことがアナリストの正しい姿なんではないのでしょうか?

■KPIも重要だけど

サイトの評価指標(KPI)を設定して管理するのは重要なのは変わりません。それをアナリストがウェブ解析の視点で設定していてはおかしいのでしょう。上に書いたようにサイトの評価指標ではなくて関わる人単位でのKPIを設定した方が分かりやすいですし、次のアクションにすぐにつながると思います。それが人事考課などにつながればなおさらです。最終的には人がやること。であれば人単位での設定が当たり前に感じます。血も涙も通わない数字ではなくて、血も涙も感情も含んだ数字を出すことがアナリストの義務なんだと思います。

■だからこそデータの出し方には心血を注ぐ

このツールではこれは分かりません。と言っていては頑張っている人の行為を無にすることになります。何が知りたいのかをヒアリングしてKPIとして設定してそれはどうやったら取得できて、どうやったら上手く管理できるのかを考えて、それをできるだけ手間がかからずに行うことがアナリストの基本的な業務(作業)でしょう。そしてそれが行動のために使われるのであれば、しっかりと根拠のある数字を出さないといけません。「ツールが出したから」というのは「天気予報で雨だと言っていたから」と何ら変わりはありません。数字を出すものは数字に対する責任を持たないといけません。

■みんなで頑張らないと!

デザイナー、マーケター、プログラマー、アナリストなどがバラバラに動いていてはもはや効果が出しにくいと思います。それぞれの仕事ををうまく評価する仕組みとそれを一括管理することが重要です。それをやるには全員がもつことのできる共通のゴールがあること。何百年も昔から言われていることです。アクセス解析は新しいもでも何でもなくて、今までずっとあったものが形を変えただけ。そう考えればwebに詳しくない人こそ分析に向いているのかもしれません。やっぱりみんなで頑張らないといけませんね。

今日はお客様との打ち合わせ、アクセス解析ツールのデモ、リスティングの勉強会とwebサイトに色々な形で関わる人たちとお話ができました。そんな中で思うことは自分の常識は非常識というごくごく当たり前のこと。パソコンの前でデータをいじくりまわす時間があれば、もっと現場に出たりしてたくさんの人と話さないといけないですね。