運営堂ブログ

伊藤洋一さんのコメントを聞いて改めて思った。あらゆるデータは一つの側面しか表していない。

毎週ポッドキャストで聞いている伊藤洋一のRound Up WORLD NOW!で伊藤さんの話がなかなか面白かった。

「9月日銀短観、大企業製造業が3期ぶり小幅悪化 大企業非製造業は24年ぶりの高水準に改善」というニュースを受けてのコメント。ちょっとだけ抜粋します。

これを単純に見ると日本は製造業の国から非製造業の国に移行しつつあるように見える。このニュースの後に株価が上がったけど、最近思うのは景気がいいのか悪いのかが分からないという数字が続いている。成長率が下がってきて何をもって景気がいい悪いと判断するのかが業種によって変わってきている。ホテルには外国人の人もたくさんいて景気が良さそうに見えるし郊外の小売店はそうでもない。統計はいろいろ出てくるし従来の見方で見るのもいいけど新しい目で見ていく必要がある。

データの集め方も変わってきているし、人々の行動も多様化しているので、ひとつの指標が全てを表すなんてことはないと思わないといけない。同じような調査でも調査会社によって全く数字が変わることもありますからね。この数字は何のどんな側面をどう表しているのかを考えて理解しないと誤った解釈をしてしまいそうです。

例えばGoogle アナリティクスとリスティング広告でのCV数が違うってのは計測方法と定義の問題もあるけど、そもそも別の側面を表しているので根本的に違うものと思わないといけない。でも、「CV数」という同じ言葉に騙されてしまう。これと同じような感じ。

Webサイトの効果測定をとってもGoogle アナリティクスだけは分からないので、Google アナリティクスで見ている側面と見えない側面をはっきりさせて、見えないところは見ないといけないのか、見るとすればどうするのか、見たら何をするのか、を判断していかないといけないですよね。たくさんの側面を見れば形ははっきりするけど大まかに見てもあんまり変わらない時もありますので。

データを出す側も見る側もこういった意識でいたいところです。

伊藤さんのお話はここから聞くことができます。9分ごろです。
Round Up World Now!(2015.10.2放送分) , ラジオNIKKEI

と、ここまで書いていたら衣袋さんが同じようなことを書かれていました。
【メルマガコラム】データの収集が難しい場合に、どう対処したらよいのでしょうか , メールマガジンコラム , お知らせ , アナリティクス アソシエーション (a2i.jp)

ウェブサイトの利用行動データを収集するのは、ウェブサイトを使うユーザーの利便性を高め、その結果としてウェブサイトの直接的間接的投資対効果を高めるという目的です。

そのためには別にウェブ解析でしか取れないデータに拘る必要もないわけで、例えばウェブサイトで何かのタスクを知人に実際やってもらう簡易なユーザーテストをしてみるとか、自分で競合他社のサイトをよく見る、あるいは実際に使ってみる、といった比較的簡単にできることもあります。

データがない、取れないと嘆く前に、まだまだやれることがないかをこういう機会に振り返ってみるのもよいのではないでしょうか。

上島さんも。
これで解決!デジタル時代のマーケターお悩み相談室 – ユーザー行動はこう点数化する、そのやり方で見込み顧客は育たない:ITpro

閲覧行動のスコアリングのみで、見込み度合を判断できるのはデジタルマーケティング上級者。コンテンツが不足している、コミュニケーション・シナリオが設計されていない、営業に引き渡すリード確度(見込み度合)やタイミングが整理されていない状態で、リードナーチャリングを実践することは不可能。

出てきた数字を見ていても何もわからなくて、自分が欲しいと思ったデータを取に行かないと何も得られないということですね。

データ全盛の時代ですがデータを使わずにどうにかすることを考えてみると良いかも知れません。

光が強ければ影がはっきり見えますから。