運営堂ブログ

アクセス解析をする前にできること

webサイトのアクセス解析を頼まれることがちょろちょろあります。でも実際はアクセス解析ツールを入れてゴリゴリ分析する前に分かることがたくさんあります。まずはそれをつぶして、その結果どうなったかをアクセス解析ツールで測定することから始めましょう。

ドメイン、サーバーは管理できているか

そんなことないだろ思われるかもしれませんが、ある日突然サイトが消えましたという連絡が年に数回はやってきます。原因はドメイン切れかレンタルサーバの契約切れです。ドメインは住所、レンタルサーバは借家なので更新費や月々のレンタル料をどのタイミングで、どこに、どのように支払うかを押さえておいてください。

根本の根本なので書いておきました。ここが分かっていないと当たり前ですがアクセス解析にたどりつくことができません。

webサイトの目標は決まっているか

古いからリニューアルした、見栄えが良くないからリニューアルした、というお話はよく聞きますが、そのwebサイトってアクセスありますか?あったとしてそれは身内からのアクセスじゃないですか?根本的な話かもしれませんが、アクセスがないものの見栄えを良くしても何の意味もありません。見栄えを良くする際に結果的にSEO対策ができていてアクセスが増えるかもしれませんが、それは計画されたものではなくて偶然です。
このように漠然としたサイトのリニューアルなどはあまり意味がありませんし、そのサイトのアクセス解析をしても指標が前と比較してどうなったかが分かるだけです。増えたことが分かって喜んでおしまいではもったいないので、具体的に自分のwebサイトで何をしたいかをまずは考えましょう。

新規のお問い合わせが欲しいのか、モノが売りたいのか、完全に自己満足なのか何でもいいです。それが実現されているかがやりたいことなので、アクセス解析ではやりたいことができているか?できるようにするためにはどうするか?を見ていきます。そうしないとアクセスも増えて、直帰率も下がって、リピーターも増えたけど結果が出ない・・・なんてことになりかねません。

私がお客様とお話しする際に一番最初にお聞きするのはこのあたりです。決まっていればそれがどの程度なのかを調べるためにアクセス解析を入れたり、web専用のフリーダイヤル(意外に安く済む)などを引いてもらうことになります。そしてそのwebサイトの現在の力を知って、次にどうするかを考えます。

webサイトとして成り立っているか

リンク切れがある、問い合わせフォームが動いていない、工事中のページがある、掲載内容が古い、などなど、訪問者の立場から見ておかしいものがありませんか?人のサイトのこういった部分は気になりますが、何故か自分のサイトのこういった部分は気になりません。多少なりともアクセスがあればその訪問者に対して正しい情報を提供するようにすることで、今までなかった問い合わせが出てくる場合があります。冗談に聞こえるかもしれませんが、実は問い合わせフォームへのリンクが一つもないために問い合わせができなくて(TELも分かりづらかった)、リンクをはっただけで問い合わせが増えたケースもあります。

この部分はアクセス解析がなくても自分で見て分かるものですし、さらに誰かに見てもらえばおかしいところはすぐに分かります。ここをつぶした結果としてアクセス解析のデータがどうなったかを確認してみると、意外と働いてくれるwebサイトということが分かるかもしれません。こうなれば当初の予定よりも少ない予算で次の手が打てますし、余った予算でもっと伸ばすことができるようになります。

それなりに集客できているか

1日のアクセスが1ケタとかではアクセス解析をする意味はあまりありません。傾向を見ようにもちょっと増えれば大きく変わってしまうからです。まずはそのサイトの集客や上に書いたような目的などを見直してからサイト自体を作り直すことから始まります。その際にはアクセス解析のデータが使えます。ちなみに集客はSEOとリスティング広告が基本なのでここから始めるのが良いと思います(全体を考えると自然とこのあたりはできてくるようになってきますが)。今までの経験上1日に30ぐらいのアクセス、月に1000ぐらいあればアクセス分析ができるようになります。

サイトはきちんと作られているか

上の内容とかぶりますが、ページタイトルは全て社名、残りのページはフレームで画像が貼ってあるだけというサイトではないですか?今ではほとんど見かけなくなりましたが、こういったサイトが検索エンジンで上位で表示されることはほとんどありませんので、広告費をかなりつぎ込まない限りどうにもなりませんし、ずっと出し続けなければなりません。さすがにこれはキツイのでサイト自体を作り直しましょう。

商品やサービスは他社より優れているか

これだけ情報があふれていて、なおかつ比較もできるし口コミも見ることができるようになっている世の中では、どこにでもあるような商品やサービスではwebサイトだけでどうにかしようとするのはかなり難しいものとなります。検索で何でも探せるようになったとはいえ、ニーズにないものは検索されませんし、されたとしても利益につながるかはかなり怪しいです。

お客様の目線で見て自社の商品やサービスはどうしないといけないのか?を考えて、新たな試みをweb上で展開して、その反応をアクセス解析などで見ていくことは可能なので、今までとは違った考えでリスタートとなります。

当たり前に感じる内容が多いと思いますが、これらをチェックするとやれることが出てくる場合が多いです。アクセス解析ツールを入れて時間をかけて分析をする前にできることなので、ご自身のサイトでご確認してみてはいかがでしょうか?