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コンバージョンは通過点であって目標ではない、と思うとアクセス解析は楽しい

アクセス解析を行うときはコンバージョンの設定をして、それにかかわってくる数値を管理して・・・、となるのが多いと思うんですが、そこにこだわっちゃうと上手くいかなくなるわけです。コンバージョンじゃなくてマラソンなどのチェックポイントだと思うことが関わる人が楽しくなる秘訣です。

■コンバージョン(サイトのチェックポイント)は設定しないとだめです

これがないとツールをいじくり回して終了、となるパターンですね。ツールは使えるし数字は出てくるけどアクションにつながる提案ができなくなるパターンか、サイトの問題を見つけて改善するだけになります。そうなるとサイトに直接関わらない人たちは面白くないわけです。その提案の内容がわからないですから。関わらない人たちのメインは経営を担っている人たちの場合が多いので、アナリスト側も経営側も不幸になってしまいます。お互いが共通の認識を持てる数字をコンバージョンにしないといけないですね。

■部分最適の総和は全体最適にならない

と思ってます。
ネットからのお問い合わせをコンバージョンにしました。がんばってコンバージョン率も上げて、リスティングのCPAも下げて、SEOでの集客も増加して、前期よりも数字が良くなりました。これっていいことのように見えますが、ひょっとしたら違うかもしれません。ネットからのお問い合わせは受注率が悪く電話のほうが受注率が良かったとしたら、会社としてはネットからの問い合わせは不要となる場合もありますよね。これがコンバージョンやアクセス解析からの数値にこだわってしまうときに出てくる落とし穴です。

■結局、何がゴールなのかを知ること

会社であれば経営理念を実現させることや、個人であれば自分のもっている目標なり理念を実現させることがゴールですよね。そのためにwebサイトを使っていることがわかっていれば、webサイトはお客様が通る通過地点だということがわかります。通過地点ということはその前後にもチェックポイントがあってしかるべきなので、そこを見ることでwebサイトで設定すべきチェックポイントもわかります。くれぐれもwebサイトのためのチェックポイントを作らないこと、これが大切です。

■次工程はお客様

これはQCサークルでの名言です。今やQCサークルなんて絶滅していると思いますが、そこでやっていたことは現場の改善をみんなで話し合って結果を出して発表すること。現場をwebサイトに置き換えればそのまま当てはまります。QCサークル活動で日本の製造業はがんばっていた時がありますし、こういった取り組みこそが日本人の得意分野だと思っています。滅私奉公というと古臭いですが困ったときは近所の人同士でも助け合ったものです。次の人のことを考えるとその次の人のことを考えないといけなくなります。そうするとゴールがないと自分がすべきことがわかりませんし、ゴールの次にあるものも見えてきません。

■アクセス解析のデータを使わないサイト改善提案をしてみる

アクセス解析を上手くやるにはこれが一番いいと思います。
webサイトって不要じゃないの?って発想が出てくるかもしれませんし、コンテンツを減らすアイデアが出てくるかもしれません。そしてそれはwebサイトに関わらない人たちの意見であるのではないのでしょうか?それがわかればアクセス解析を基にした改善提案の内容も変わるし、みんながわかりやすくて、みんなのためになって、みんなが楽しめるものになると思います。

たまには俯瞰で。

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