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数字に興味がない人、やたらと数字を知りたがる人、数字に興味が無くなった人

クライアントにアクセス解析の話をしたりレポートを出す仕事をしていると、数字に興味がない人、やたらと数字を知りたがる人、数字に興味が無くなった人に出会うことが多くなります。この人たちに対してどのように接すればよいのでしょうか?というのを私の経験からまとめてみました。

■数字に興味がない人

Webサイトの目的は?と聞くと、「とにかく儲かればいい」と答える人や、売り上げ目標は?と聞くと、「売れるだけ」と答える人たちですね。きちんと数字を入れた提案書を持って行っても見てくれないことがありますし、そもそも細かい数字にあまり興味がありません。

こういった人たちは儲かるなら儲かるだけお金をつぎ込む!と言っておきながらそこそこ儲かってくると「ちょっと待って」となることが多いですし、こちらがどれだけ提案しても「ホントにそうなるの?」と言ってなかなか提案を承認してくれないことが多いですよね。

ここでこちらがすることは、とにかく自分の言ったことがその通りになることを証明することです。まずは信頼してもらうということですね。小さいことでも良いので実績を積み重ねて徐々に大きな改善の流れに持っていくことが大切です。いきなり大きなことをすると提案を通すのに時間もかかりますし、施策の実行までも時間がかかるのでなかなかうまくいきません。

小さい改善だと「それだけ?」みたいなことを言われることもありますが、良くなったことには変わりないのでそこからはテンポを速めて改善していきましょう。そのためには、効果が出た時にすぐに次の手が打てるように半年~1年後までのラフな計画を作っておくことも必要ですし、実際の施策も準備しておくことが必要です。

どうせダメだから・・・と思わずにきちんと準備をしておきましょう。

■やたらと数字を知りたがる人

コンバージョン数、直帰率、離脱率、などの数字がやたらと気になる人たちのことです。アクセス解析を始めてしばらくした人たちがこういった感じですね。

我々のように長くやっている側からすると、いやいやそこも大切ですがそうじゃなくてサイトの目的がですね・・・って話をするわけなんですが、どうしてもツール間の数字の違いや直帰率の高さがなど気になってしまってそこの話になりません。

こういったときの対応はとにかく数字を出してしまうことと数値の定義をきちんと伝えることです。

皆さん自身もアクセス解析を始めた時って数字に興味があったと思いますし、なんでこの数字が違うんだろう?って思ってたことありますよね?

アクセス解析業界(?)でも直帰率を下げたりすることが話題になった時期もありましたので、こういった仕事をする時には必ず通過するところなんだと思います。だから、数字を出してあげることが必要ですし、この時点できちんとした定義を教えてあげることが重要になってくるんです。アクセス解析に興味がない人に対してブツブツ言っていたこともあるでしょうから、せっかくアクセス解析に興味を持ってくれた人を大切にしないといけないですよね。

また、数字を出すことって必ず必要になってくるスキルなので、何度もやることで効率的にもなりますしまとめ方も上手くなります。定義に関して言えば自分自身も曖昧なところがあるでしょうから、それの復習になるという効果もあります。それをやることで自分にもクライアントにも役立つことが見つかればやる意味が出てきますので、そこだけを見ずに対応していきましょう。

■数字に興味が無くなった人

Webサイトでできることの限界を感じてしまった人たちのことです。どれだけWebサイトで問い合わせをとっても実際になかなか受注しなかったり、リアルでの活動がWebにも影響すると分かってくると、今まで見ていたコンバージョンとか直帰率とが気にならなくなってきます。それよりも全体が気になってくるということですね。

ここで勘違いしてほくないのはWebサイトが不要だと言っているのではなくて、いわゆるWebサイトの最適化をしてそこからさらに次のステップに進んでいるということです。

この段階までくるとWebサイトではなくて会社全体で考えないといけなくなります。ではどのように対応するのか?となるとアクセス解析をする人から脱却しないといけなくなります。私自身もこういった領域に入っていきたいのですが、アクセス解析の人と思われることが多いので(発信していないこともありますが・・・)なかなかそこまでの仕事になりません。いろいろな面でもっとレベルアップが必要ですね。

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【活動報告】ウェブアナリスト養成講座 第13回 「リード獲得系サイトにおける目標設定とKPI」 « アクセス解析の協議会 アクセス解析イニシアチブ
にあるように大手の企業などでも苦労している領域ではあるので、こうすればいいという明確な答えや事例はこれから出てくるのかも知れません。

というわけでウダウダと書きましたが、クライアントの求めていることは何か?を考えることに変わりはないので、目先のことに惑わされずに対応していきましょう!