運営堂ブログ

運営堂式がコーチに伝わってなかったのでもう少し説明します

運営堂が普段やっているマーケティングのやり方を、記事にして3本書きました。

1本目が何をやっているかという話。集めて、加工して、出す。それをぐるぐる回しながら実務の経験を放り込んでいく。回っているうちに「いつも読んでます」と言われるようになって、思い出した頃に依頼が来る。そういう構造の話です。

2本目が、前に書いた本『小さい会社のウェブマーケティング必勝法』と比べて、今はどうなっているかという話。あの本を持っている人が、今はこうなりました、とわかるようにしたものです。

3本目が、世の中でよく言われるやり方、いわゆるザ・モデルl的なものと、運営堂式は何が違うのか、どう使い分けるのかという話。予算がないと動けないとか、人が入れ替わるとか、そういう条件がある会社はそっちじゃないとできないし、のんびりゆっくりやれるところはこっちでいいですよ、という整理です。

自分ではこれで一通り説明できたつもりでいました。

コーチングで話してみた

月に一度、うめこさん(梅田恵理子さん)にコーチングをしてもらっています。MBAを取っている方です。9月の回でこの3本を画面共有して見てもらいました。

非常にわかりやすかったです

と言ってもらえました。

でも、そこで終わらずにそのあとにこう聞かれました。さすがコーチ。

実際に森野さんの周り、知ってるお客さんとか知り合いとかで、「この会社はこのやり方やったら絶対いいのに」って思う会社さんってありますか?

こう答えました。

「どこでもほぼ当てはまると思いますけどね。やれるかどうかはちょっと別問題ですけど」

今思うと、これがまずかった。聞かれたのは「この会社に絶対いい」と思う具体的な会社のことで、範囲の広さを聞かれたわけではありません。

次にこう聞かれました。

逆になんか当てはまらない会社さんって

これはすぐ出ました。ゴリゴリの営業系。組織が大きくなっているところ。ある程度広告費を使って集客し出したところ。このへんは難しいです。

さらにこう聞かれました。

ということは、どっかに書かれてるのかもですけど、どういう条件の会社さんだったら有用なんでしょう

これもスラスラ出ました。

一番は、測られないこと。管理されないことが大事です。営業が行って、インサイドセールスがして、というふうにやると、それぞれのところで数字を管理しないといけない。そういうところではできません。メールを出しても開封率は気にしないし、何もしない。今月の売上がどうとか言わなくていい。そこそこ安定しているところにしかできない。

あとは、できるだけ一人で全部やった方がいい。情報収集から発信まで一人でやると全部の情報が入ってくるので早い。組織になるとどんどん難しくなります。承認作業が入るとこれまた難しい。

ここまでは、聞かれてすぐ答えられました。書いてあることですし、普段から考えていることです。

問題は次でした。

成立する条件はわかったんですけど、何を目指してる会社さんだと、これを使うといいんでしょう

詰まりました。

「何を目指してるっていうか」と言い直してから、新規の営業の手段がわからないところで、発信しなきゃいけないけど何をしたらいいかわからないところかな、というようなことを答えました。答えたというより、聞かれて初めて言葉にした感じです。

そのあとにこう聞かれました。

今の話ってどっかに書いてあったりしますか?

書いてあるかどうかを探して、「ここをもうちょっと細かく書けってことですね」と受けました。

そうしたら、そうじゃない、と訂正されました。

そうですね、もう向いてるっていうよりも、なんか、言い方難しいですけど、多分どういう成果が、これをやるとあるのかっていうのが多分端的にわからない

そして、これです。

条件だけあってもお金出せないなと思って

ぐぬぬ、となりました。

何が抜けていたか

3本読んでもらって、わかりやすかったと言われた直後に、これを聞かれたわけです。しかも「書いてあるかもですけど」という前置きつきで。読み落としたのではなく、書いてある形では取り出せなかった、ということです。

改めて3本を見返すと、こうなっていました。

1本目:何をやっているか
2本目:前の本からどう変わったか
3本目:世の中のやり方とどっちを選ぶか

全部、判定材料です。うちに向いているか向いていないかを読んだ人が判断するための情報。

書いていないのは、選んだ後に何が起きるかでした。

条件は書ける。

自分でやってきたことなので、なぜ自分にはこれができているかは内省すれば出てきます。でも、これをやると何が起きるかは買う側の話です。誰かに売られて始めたわけではないのでそこを言葉にした経験がなかった。

自社のサービスの説明をちゃんとする。それが全然できていませんでした。

他人の会社に対しては、サービスの説明が足りない、誰に向けたものかわからない、成果が書いてない、と散々言ってきたのに、自分のことはできていなかったわけです。

全部書いた後に外から言ってもらわないとわからないんだな、と思いました。

というわけで、伝わっていなかった部分を説明します。

どういう状態の会社の話なのか

まず、これは選択肢がないところの話です。人もモノもお金も足りていない。新しく人を雇う余裕はないし、広告に回せるお金もない。

他にできることがあるなら、正直そっちをやった方がいいです。ザ・モデルlでもなんでも選べるならそれで解決すればいいです。選択肢が豊富な会社が、わざわざこれを選ぶ理由はありません。

そのうえで、こういう状態です。

大きな成長も変化も求めていない

前年対比120%とか言っているところには向きません。倍にしたいとか、急に伸ばしたいとか、そういう話ではないです。今のまま、あるいは少しずつのばしたい、というところ。

このままだと不安

既存のお客さんでそこそこ回っていて、今のところは安泰。でも、この先なんとなく危なそう。お客さんの会社の状況が悪くなって終わることもあるし、担当者が変わって話が変わることもある。何もしていないと、じわじわ減っていく不安。

新規が欲しいけど集め方がわからない

新規の営業の手段がわからない。何をしたらいいのかわからない。

発信しなきゃとは思っている

発信した方がいいのは、なんとなくわかっている。でも何を書けばいいのか、どこに出せばいいのかがわからない。

広告やSEOなどで変な人が来ても困る

じゃあ広告を出すか、SEOをやるか、となっても、それで来る人が自分たちの求めている人とは限らない。値段だけ見ている人とか、話が合わない人とか、そういうのが来ても困る。

この5つが揃っているところの話です。

具体的にはちっこい制作会社さん。あとは製造業のちっこいところ。このあたりが一番はまると思います。

逆に、既存が回っていないところは対象外です。今月来月が危ない、という状態でこれをやっている場合ではない。それは別の手を打ってください。

何が起きるのか

ここが一番聞かれたところです。

社員が自分で動くようになる

発信が楽しくなってくるので、会社のことを伝えようという気持ちになってきます。受け身ではなくて能動的に動いてくれるので、社長が全部を判断しなくてよくなります。「みんな自主的に動いてくれるようになった」「今の取り組みを楽しいと言ってくれる」という状態になることが多いです。

ナレッジ=情報を集めて、加工して、出す、が社内に残る

実務で得たものを集めて、加工して、出す。これを繰り返していると、勝手にスキルが上がっていきます。回すたびに理解が深まる。

これは人ではなく会社のやり方として残ります。担当が変わっても残る。

AIの時代ナレッジの蓄積は必須ですし、これがあれば強い。

「いつも読んでます」と言われるようになる

ずっと出していると、読む側からすると、いつでもそこにあるから見に来る、という状態になります。ずっとやっているから中身が信用できる、という形にもなる。

つまり、認知をとっている状態になるわけです。

そうしていると、仕事が来る

年に5〜10件くらい。新規のお客さんからも来るし、既存のお客さんから新しい仕事が来ることもあります。

既存で回りながら程よく新しいものが入ってくる、という状態です。

月に何百件リードを取って、その中から10件問い合わせが来て、というやり方ではありません。発信していると、思い出した頃にポツポツポツポツと来る。そういう流れです。

売り込みはしません。広告も使いません。信頼されて、認知があって、依頼が来る、という順番です。

費用はどれぐらいなのか

月30万くらいです。広告費でも作業費でもありません。

※参考
BtoB企業向け 経営×Webマーケ実行支援

情報を集めて、加工して、出す。これを続けるには、マネジメントする人が要ります。何を集めるか、これは出すのか出さないのか、今週は何を優先するか。決めて、回して、詰まったら直す。

それだけではなく、社長と社員の間に立つ人でもあります。社長の思いつきをそのまま現場に流さない。現場で詰まっていることを社長に伝える。社長が「よろしく」で渡したものを、何をどこまでやるのか、に変える。

小さい会社だと、社長と社員しかいなくて、間に入る人がいないことが多い。そうすると判断も相談も全部社長に来ます。社長は忙しいので止まる。社長の発言はすべて指示になります。社員は聞きに行けないので動けない。それで続かなくなる。

いなければ、その役をやります。それだけです。

マネジメントできて、社長との緩衝材にもなれる人を一人採用したら、いくらかかるか。募集して、面接して、来てもらって、合わなかったらまた最初から。しかも辞められたら元に戻ります。

それより安く同じことをやれる人がいるなら、そちらに頼んだ方がいいです。

どれくらいかかるのか

変化がで始めるのが3か月、1年経つ頃には結果が出るようになっているはずです。

前の本には、3ヶ月でそれなりにできるようになる、と書きました。それは今も変わっていません。3ヶ月目くらいから変化を感じ始めるはずです。ただしそれは、社員が自主的に動くようになったとか、発信が続くようになったとか、そういう変化です。仕事が来るようになった、という変化ではありません。

そこから続けていくと1年後には理想的な状態になっているはずです。

筋トレやジョギングと同じで、続けないと効果が出ません。3ヶ月で体は変わり始めますが、3ヶ月でやめたら元に戻ります。

手っ取り早く痩せたい人には向きません。

続けている限りは効きますが、やめると止まります。他人に代わってもらうこともできません。情報を集めるのも、加工するのも、出すのも、自分たちでやることになります。

向く・向かない

やる・やらないの分かれ目は、正直なところ、社長の性格が大きいです。

向く向かない
新しい手法が出た時「こんな情報あったけど森野さんどう思う?俺はこう思うんだけど」と聞いてくる。決めてこない「最近AIの検索がこうだからこれやった方がいいんじゃないか」と半ば指示
情報の入れ方「これはあそこで見た話、こっちは別のところで聞いた話」と、複数を整理して理解する日経新聞や社長の集まりで聞いてきたものをそのまま
結果が出ていない期間「みんな自主的に動いてくれるようになった」「今の取り組みを楽しいと言ってくれる」と、社員の変化を評価「あれどうなった?」「いつ成果出るの?」と聞く。数字しか見ない
任せた後定例で「社員がやりづらいと言っている」「もうちょっとこうするとやりやすくないかな?」と、やり方の相談をしてくる。方針そのものは変えない口を出す。こちらの指示を上書きして社員に指示を出す
性格静か派手好き

左側と右側で見ている場所が違います。向く社長は社員を見ていて、向かない社長は数字を見ている。数字が動かない期間に見るものがあるかどうかで、続くか続かないかが決まります。

ただ、まったく気にしない社長でも成立します。お金だけ払って口を出さない、というのでもいい。強い意志を持って続けるか、まったく気にしないか、どちらかです。

楽なのかどうか

自分ではこれが一番楽なやり方だと思っています。

ただ、コーチングでこう言われました。

森野さんは楽だと思ってるけど

その通りです。習慣になっているから楽なのであって、始める人にとっては楽ではない。

1本目の記事に書いたように、日ごろやっていることの中に溶け込ますことによって、いつの間にかできるようになるものです。最初は成長痛みたいなものがあります。それに慣れるのに3か月かかるということですね。

クラス替えとか転職のときって、なじみだすもそれぐらいですよね?

自分の場合も、コーチングを受けるようになって、アシスタントさんに入ってもらって、仕事が3倍できるようになりました。続けるために外から人を入れた、ということです。一人で全部やるのが早いとは書きましたが、続かないなら人を入れるしかない。

続けるという厳しさはありますが、私はこの方法が一番良いと思っています。

以上が、3本目までに書けていなかった部分です。

条件は書いてあったけれど、何のためにやるのか、やったら何が起きるのかが抜けていました。条件だけあってもお金は出せない、という指摘はその通りで、ぐぬぬとなりながら書き直したのがこれです。

さすがMBA。

で…、ここまで書いて読み返したんですが、私が何をするのかが書いてありませんでした。毎月何が起きるのか、最初の1ヶ月は何をするのか、誰と話すのか。全然書いていない。

また抜けていますので、どこかで書かないと。