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Google アナリティクスとアクセス解析との出会い(2005~)を振り返る -本当に自分の人生が変わった瞬間-

自分の人生を変えたといっても過言ではない、Google アナリティクスとアクセス解析との出会いについて振り返ります。面白くていろいろ分かるツールだったものが、最近ではGA4になってしまってイマイチな感じに…時代の流れかもしれません。

何かしら自分がのめりこめたり、専門性が発揮できることがあると人生は楽しくなるかもしれませんね。ということで、今回も何かの参考になれば。

【Google アナリティクスとの出会いは衝撃だった】

Google アナリティクスが出る以前は、サーバーログから閲覧されたページや検索キーワードがわかる程度(今はわかりませんが)でしたが、それでもユーザーが何を考えてウェブサイトに来たのか、どこのページからどこに行っていてなどは頭の中で考えていました。

改善点を見つけようとするよりも、誰が来て・何をして・どうなったを知ることに興味があったんですよね。そうするとユーザーの意図を満足させるコンテンツがなかったり、導線が悪いことに気づくので結果的に改善点もわかります。このあたりって、コンテンツ作成=SEOにもかかわってきますし、ページ作成や広告にもかかわってきます。とにかく、ユーザーのためになることを考えることが大事で、そのヒントがGoogle アナリティクスにあるということ。

有料のアクセス解析ツールを触る機会はあまりなかったので、Google アナリティクスは「地方のWeb担当者でも手が届く、ちょうどいいツール」でした。そこからはひたすら触って試して発信する日々を繰り返しました。変化の激しいツールでしたが、「だからこそ、ちゃんと追いかければ専門家になれる」と思って毎日数字と向き合っていました。

【ちまちまとGoogle アナリティクスとアクセス解析ブログを書いていた

今となっては恥ずかしいレベルの記事を書いてました。楽しいから知ったこと発信しよう→発信すると誰かが見てくれてアクセスが増える→さらに楽しくて…という循環。多少はSEOのことも考えてましたが、ちゃんとした文章を書いておけばいいでしょうぐらいの感覚で書いていて、それでも当時はライバルも少ないせいかそこそこの順位にいました。

今となってはかなり懐かしい記事たちはこちら。

日々のニュースまとめで読んでいる記事も、文章などは拙くても楽しく書いているのが目に留まる傾向にあります。検索エンジンを気にしすぎた記事は嫌いです。

発信って見返りを求めてするものではなくて、自分が楽しいと思ったことや、誰かに役立つと思ってするものだと考えてますし、今でもそれは変わっていません。

【a2iとの出会いで視野が広がる】

2008年には、アクセス解析に関心のある人が集まる「a2i(当時のアクセス解析イニシアチブ)」のセミナーに初めて参加しました。名古屋では話し相手がいなかったので、「とにかく誰かと話したい」という気持ちで東京に足を運びました。当時はそんなに稼げていなかったので、往復の交通費も宿泊費をどうするか悩むレベルで、それこそ意を決して東京に行ったわけです(笑)。

結果としては行って良かったですし、行ってなかったら会社員に戻っていただろうと思います。

説教臭くなりますが、行きたいところ、会いたい人、聞きたい話などあればお金のことは気にせずにどんどん行ったほうがいいと思います。お金なんて趣味とか本業に関係ない部分を削れば出てきますから。行ったからには何かを得ようと考えますし、刺激を受けて自分も成長しますので簡単に元は取れます。投資としてはかなり効率がいいと思います。

で、a2i初回は本当に衝撃的で、用語も話の内容もレベルが高すぎて何を言っているのかまったく理解できませんでした。セッションについてず~~~っと話している人たちもいて、「この人たちおかしいんじゃないの?」と思う反面「この人たちの話が理解できるようになれば、絶対レベルアップできる」と思い、そこから必死で勉強を始めました。

ブログを読んだり、本を買って読んだり、SNSをチェックしたり。毎回のセミナーがきっかけで、知識も視野もどんどん広がっていた時期でした。知り合いも増えて、お仕事が増えてきたのもこのころです。

詳しくはこちらの記事をお読みください。
【コラム】a2iと毎日堂の10年

今ではセミナー編成委員にもなって運営する側に。大内さんのインタビューでは名前も出していただいて感無量…。

大内:
そこから、小川卓さんや森野誠之さん、阿部圭司さん、木田和廣さんなど錚々たるメンバーがイベントに参加してくれるようになりました。彼らにa2iのセミナーで講演などをお願いするようになっていきました。

「この人面白そうだな」という参加者を見つけたら、インプレスなどに紹介して書籍を出すきっかけも提供しました。

a2iを立ち上げた時、今のようにYouTubeやnoteといった発信の場は多くありませんでした。協議会を通じて少しずつ自己発信して、講師になったり転職に踏み切ったりしてきた方々が、現在のa2iのコアメンバーです。

私はよく、「アクセス解析をしている人に悪い人はいない」と言っています。実際、サッカーにおけるアシストが好きな人がこの業界にはとても多くて、他人を思いやる、心ある人ばかりなんです。

今でも、a2iの交流会などを通じて転職したとか、フリーランスになったと報告してくれる人がたくさんいます。彼らは誰かを支えるのが得意な一方、謙虚で自分を売り込むのは苦手な方も多かったように思います。そんな人々が一歩踏み出そうとするのを後押しするという点で、a2iはお役に立てているのかなと思います。

「興味がすべてを動かした」──大内範行が語る、知の探究と30年のインターネット史より

ちなみに「アクセス解析をしている人に悪い人はいない」というのは、アクセス解析をしてもドカンと儲からないからだと思ってますし、ハック的な何かもなく地道にやるしかないからだと思ってます。

【Google タグマネージャーも衝撃だった】

そのあと登場したGoogleタグマネージャー(GTM)もすぐに使いはじめました。とにかくこれは便利。

それまでは、HTMLに直接タグを書き込んでいたので、PDFのクリック計測ひとつとっても、対象ページの分だけ個別にタグを入れなきゃいけなかったんですよね。ファイルが増えたらその分だけ手間が倍増していきますし、制作会社さんに依頼するので時間もお金もかかります。もちろんミスも増えます。

でも、GTMならタグを1つ作るだけで全体に反映できる。「これは革命だ」と本気で思いましたし、GTMがなかったら今やっている仕事の半分はできなかったと思います。それくらい、自分の中では大きな転換点でした。

Google アナリティクスもGoogle タグマネージャーも新機能が出たらまずは自分で触ってみる。迷ったら書いてみる。そうやって手を動かしながら理解していくスタイルは、今でもずっと変わっていませんが記事にする頻度は減ってますね。他の人が記事にする速度も速いですし、リセラーさんが半公式に記事を出してくれるので「まあいいか」と思ってしまうので(笑)。

とはいえ、みんがみんな記事を読んでいるわけではないので、自分でも記事を書いて発信していけないとだめだなと思っております。

【GA4に心が折れかけたけど…】

ユニバーサルアナリティクスがUAからGA4へと切り替わったときは正直なところ「Google アナリティクスはもうやめる」と思ってました。びっくりするくらい難しくなってしまって、何をどう設定したらいいのかまったくわからないし、今までの知識は通用しないどころか、むしろ邪魔になることも多かったですから。

それよりも何よりも「GA4は面白くなかった」のが一番の原因。今もそうかもしれない(笑)。

今までユニバーサルアナリティクスでできていたことができなくなるし、イベントベースになってしまうし、設定もさっぱりわからない。アプリの計測ツールをウェブサイトで使えるようにしてくれたのはいいのですが、中小企業がメインの私ではクライアントが独自のアプリを持っていることはないので、この恩恵にあやかることはないこともありました。

どうしようかな~と思って、管理画面をゆるゆる見ていた時に「GA4のセミナーをやってもらえませんか?」という依頼をいただいたんです。困っているのは皆さん同じだったというか、私以上だったんですよね。ウェブサイトを作ったらとりあえずGoogle アナリティクスというのが常識になっていたのもあるかと思います。「誰かが困っている」「必要としてくれている」その実感が、自分の気持ちを引き戻してくれたというか、背中を押してくれました。

で、調べながらこんな記事を書きました。

なんだかんだで、自分が知ったことは記事するのが一番なのです。アウトプットするのが一番の勉強。

それからは、「全部を完璧にやろう」とするんじゃなくて、やりすぎないGA4の使い方を伝える方向に切り替えました。特に、ECサイトや小規模事業者さんにとっては、そのほうが現実的で使いやすい。今でもGA4関連の講座や支援の依頼があって、「やめずに続けてよかったな」と思っています。

ちまちまとこんなコンテンツも作ってます。
5分でわかるGA4

【小さい会社にはGA4→ウェブマーケティングという流れ】

セミナーを受講して理解してから「GA4は使わないことにしました」という話もよくあります。ここまで時間をお金をかけなくてもいいということでしょうし、GA4を使いたいのではなくてウェブサイトを使って問い合わせを増やしたり、売上を上げるのが目的ですからね。

ということで、最近ではGA4が難しいというクライアント向けに簡単なウェブマーケティングのコンサルティングをすることも増えてきました。基本的にはこんな感じの流れ。できるだけ仕事が増えないようにしながら効果を上げることを考えていきます。

  • 現状のウェブサイトのデータ、クライアントから聞かれること、問い合わせ内容などからコンテンツ案作成
  • コンテンツを作るアドバイス(SEOも)とSNS、メールでの発信のアドバイス
  • 発信効果を測定してブラッシュアップしていく

詳しくは
運営堂のサービスをご覧ください。

こんなのできますか?という問い合わせでもかまいませんので、お気軽にご連絡ください。

ぼちぼち書いていた記事やSNS、メルマガの経験がここでも結果的に活きていますので、ここについても後日書いていこうと思います。

【「芸は身を助ける」ということなのかなと】

本気で取り組んで身に着けたものは自分を助けてくれるのだな、と実感する日々です。

こうなるとわかっていたわけではないですが、夢中で何かをやっているとどこかでいいことがあります。儲けたいな~とか、楽したいな~と思っているとうまくいかないです。努力することは、誰にでもできて、一番簡単で、一番近道です。やるだけですからね。

いやいや、その「やるだけ」が難しいんだよ!という人は、10分でいいから何も考えずにそれをやってみて下さい。やればやってしまいますから。10分も続かないのであればそれは向いてないからやめたほうがいいです

気分に関係なくやれることが見つかれば、きっといいことがあると思います。

次回は今までの流れと変わって、大学の非常勤と教える、ということについて書こうと思います。